2014年6月の句
向日葵
向日葵の畑の中でかくれんぼ
ヒロ
向日葵は北アメリカの原産で高さ二メートル花径三十センチにもなり黄色で太陽に似て日輪草、天竺葵などとも云う。この近くでは筑西市の百万本、中之条町に六十万本の畑けがあり、迷路探検、かくれんぼなどして遊ぶのも楽しく子供達の声が聞こえてくる様な句です。「向日葵に背丈ぬかるる子供達」も佳句。
向日葵も駅の迎えや里帰り
あやめ
今では地方の過疎化が進み無人駅なども多いがこの詠の里は何処だろうか、縁者や友人と共に向日葵の花も明るく迎えてくれる山間や海辺の田舎駅を彷彿して心の和む句です。ことに第三セクター化した路線は宣伝の為にも趣向を凝らした駅が多く地方の花や名物の宣伝が目立つ。
向日葵の黄色あでやか下津浜
ミヤ
原句の下五を変えましたがこれで景の見える詠になり下津浜の青い海とのコントラストも明確で夏らしく思えます。畑の多くの向日葵も圧巻ですが田舎の庭先の数本の向日葵も風情があり心和みます。
向日葵や背くらべ何時も見下ろされ
かよ
子供達には始めのうちは勝つてる背丈も向日葵の花が咲く頃には何時も見上げる程で負けている。今では大人の背丈よりも高い向日葵もありそれらを含めて夏の思い出の微笑ましい句です。
海の日に伸びよ開けよ向日葵よ
イルカ
原句は少し変えましたがこれで植えた向日葵の育つを待つ子供らの思いの伝わる詠になりますし、また海辺の学校の花壇や生徒の声も彷彿する句になります。
公園の子等に向日葵ほほゑみて
あべ
俳句は出来るだけ季語が一つが良いので、原句の上五を変えましたがこれで花壇の向日葵が公園などで遊ぶ子等に微笑みかける様な思いの詠になり子等の元気な声も聞えます。
向日葵に負けじと叩く大太鼓
コバ
原句を少し変えましたがこれで真昼の向日葵の咲く庭や神社などで夏祭などの太鼓を打つ景が見えます。いまでは各種の催しで景気づけにも打つが夏の日にも向日葵に負けじと汗を流しながらの太鼓連の姿を彷彿する句です。
向日葵の迷路さまよふ畑かな
キコ
テレビなどでも見ますが向日葵畑に迷路を作り、花を観賞すると共に子供達の遊びも兼ねている。大人でも迷うほどの大きな畑もあり家族で楽しむの良い。和やかな声も彷彿する句です。
