2014年1月の句
初春
道真を知らぬ子ばかり天満書
コウジ
天満書(てんまがき)は書初めのことで、特に京都の北野天満宮で正月二日から四日に行うのを云う。それは菅原道真公が平安時代の文章博士でありそれにあやかる思いで書初めをして納めたり受験の合格など祈る。現代の子は故をあまり知らないが、高校生ぐらいだと歴史で習う。初春の子等に思いを寄せる句です。
初春の空の広さや鹿島灘
ユタカ
今年の正月三ヶ日は晴天で風も無く穏やかであった、初日も夕茜も神々しく思えたし、改めて鹿島灘の広さを思う初春でもあった。私も「犬吠の遥か全円初御空」と詠みましたが、これも初春を祝う句。
初春の空や我が身の癒え祈る
カッチャン
新年に祈ることは多いがやはり健康第一である、昨年からの病の完治を祈る、年を重ねると切実な思いの句でもあります。
初春の神籤占ふ鹿島宮
ミヤ
原句は少し変えましたがこれで景の見える詠になります。お御籤に今年の自分を占いまた願いの叶うを祈る、何時の時代も老若男女を問わず正月の景であり庶民の願いの句でもある。
初春や母の笑顔で迎へけり
イチ
古事記でも天照大御神は女の神様でお隠れになると世は暗くなる様に女神は太陽でもある。家庭でも母は太陽の様なもので笑顔が何より家族を元気付ける、微笑ましい新春の句です。
初春や今年こそはとおめかしし
オノ
この詠は娘さんを見てのかも、娘さんも年頃になりそろそろ彼氏も欲しい頃、化粧も服も調えて初詣などに出かける。男でもだらしない姿より身なりの綺麗なのがもてる。面白い句です。
初春の願ひ家族の寿(いのちなが)
コバ
初春の願いや祈りは多くあるが先ずは健康である、元気で在ってこそ何事も実行出来るし家族も明るい。先の大地震の様に天変地異も何時来るか知れない今、切実な思いの句でもあります。
初春や仰ぐ希望の星一つ
長吉
星は年中見れるが初春の夜空に仰ぎ見る星は神々しい、その中に耀く一つの星は昴かも。それは又、今年には叶いそうな出来事かも知れない、希望の見えてきた思いの伝わる句です。