2020年12月の句
クリスマス
回復の贈り物待つクリスマス
のん
クリスマスの贈り物の謂れは、キリストの降誕を祝い東方の三博士のメルキオールは黄金、カスパールは没薬、バルタザールは乳香を贈ったのが始まりと言う。怪我や心の病も挑戦する気力と神の恵みが合さって回復する。俳諧の少し哀れを籠めた句です。
北国に来て白の中クリスマス
ゆーみん
クリスマスはキリストの降誕を祝う行事だが、今では商業的にもなり賑やかになった。この頃は北国では雪も降りその中のクリスマスはロマンを誘う。子供はプレゼント、若者には恋を思う句です。
百窓に百の苦しみ冬の獄
ゆたか
人類は宇宙へ行く程の文明文化を手にしたが戦争や犯罪は克服出来ていない。また日本には百八十余の刑務所があり多くの人が罪に苦しむ。遠くから眺める刑務所の窓も冬の薄日に寒々として哀れを誘う句で早かな更生を祈りたい。
聖夜の灯二人で見たいね泣けるほど
しま
今ではクリスマスが近づくと家庭でもツリーを飾るが殊に最近は発光ダイオードの発達で銀座や神戸なイルミネーションが美しい。その灯に染まりながら泣けるほど眺めるのもロマンを思う句です。
子供らの夢や望みやクリスマス
タイチ
クリスマスは本来はキリストの生誕を祝うが、子供達にはプレゼントが待ち遠しい、子供や若者の特権の一つは希望や夢でもある。実物の贈り物と共に志も大きく育てて欲しいと思う。
サンタさん煙突探しに郊外へ
ひろ
四世紀頃東ローマのニコラオス教父が貧しい家の娘らを助けるため煙突から金貨を投げ入れた逸話が今のサンタの元と言われる。現代は暖房方式も変り暖炉は別荘地などかも。工場の煙突は絵にならなず、探すのに苦労する俳諧の面白い句です。
クリスマス手編みのセーター思い出す
シゲ
プレゼントの思い出か。昔は中・高校生にもなると電車の中でも手編みをするのを見掛け貰う人を羨ましく思った。若き日の胸熱くなる句。
小包を母に贈らむクリスマス
アベ
クリスマスの贈り物は父母から子へ恋人同士などが一般的だが、母へ贈るのは格別。今ではお年玉を子供から貰うのがあるが嬉しく心が温む微笑ましい句。
思い出のイルミネーションクリスマス
くま
何処のイルミネーションだろうか。今では街や道路、公園でも飾るが若い日に見たのは懐かしい。殊に銀座、丸の内、六本木、神戸などは心に残るロマンを誘う句です。