2020年11月の句
運動会
純白の靴体操着運動会
一郎
今年一年生で初めての運動会かも。初々しさと共に元気な子供を彷彿して清々しく晴天の運動会の声が聞こえる句です。
運動会玉を投げつつ童心に
ひろ
運動会の定番は、走競争、綱引き、玉入れ、ダンスなどで夫々に懐かしい思い出がある。父兄の玉入れか、童心に還る一時の句。
運動会すでに駆けっこ夢の中
ゆたか
子供の頃は運動会が近づくと胸がときめく。中でも駆けっこだけは一番になりたいと夢にも思う。この日が懐かしく実感の句です。
老らくの矜持またたけ運動会
あべ
矜持(きょうじ)は自負、自身のこと。潮騒の運動会の景か。老いらくの齢にも競技に何か瞬いて貰いたい願いの句。
運動会むかしダンスの子を思ふ
おの
木の芽には木の種類により色々なものがあり良く見ると面白いし花の蕾も趣きがあります。いつもの散歩道だが今日は日和も良く芽も開きそうに見える。心安らぐ実感の句です。
大子路や友と一緒の木の芽採り
おの
中学生にもなるとほのかに恋心も芽生える。好きな子とのダンスは胸もときめく。誰もが経験する懐かしい想い出の句。
運動会昨日の友も今日は敵
いさ
運動会の組み合わせも人生に似て面白い。いつもは友でも地区対抗などでは敵になる。しかし地区の選手になると勝ちたい。面白い句。
席確保一足先の運動会
えび
殊に幼稚園や小学校の運動会は家族の観覧が多く、孫の走るのを目の前で見たいので席取りが前日からある。実感の俳諧の句。
秋空に響くピストルよーいドン
レモン
運動会の日が待望の晴天だと盛り上げる。スタートは誰も緊張する。それも実感の句。
齢とて玉入れ憂う朝餉かな
みっちゃん
老年になると運動会に出るのもおっくうになる。走りは無理なので玉入れの選手、それも気が進まぬ。子供の日の得て不得手を想う俳諧の句。
君だけはすぐにわかるよ運動会
しま
運動会は同じ体操着なので誰だか解りづらいが、好きな子はすぐに見つけられる。これも初恋の思い出かも。私にも懐かしい句。
運動会こころのエール子に届け
みく
何かの事情で子と離れて暮らす人の詠で、秋になり運動会の季節、我が子も負けずに元気に走って欲しいと願う切々の句。