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俳句集

2021年 8月の句

ほおずき

選者 桐本石見

鬼灯の迎え火灯す小庭かな

えび

日本の盆では鬼灯を霊を導く提灯に見立てて盆棚や墓に飾る。鬼は霊、灯は迎火で「鬼灯」と書く様になったとも。私の田舎のどの農家でも庭先に鬼灯が植えてあり盆の頃色づいていたのが父母共に思い出される懐かしい句。

ほおずきのどこか似てゐる紙風船

ちあき

「ほおずき」は実がふっくらとした頬からその名になり字は鬼灯が充てられたが、実の種を取り子供等が鳴らすが、種を取るのも鳴らすのも結構難しい。紙風船も優しく扱わないとへこむがほおずきも同で少しの哀れと子の日を彷彿する句。

叱られて吹くほおずきの音高く

アベ

ホオズキを鳴らす音はビーかブーが多くあまり綺麗な音ではないが女子の口遊みで上手な子はピーと鳴らす。叱られて口答えの代りにホオズキを鳴らすのも可愛い。句の作者の父としての思い出の詠かも。今はホオズキを鳴らす子も見かけないが懐かしい句。

鬼灯や亡き祖母偲ぶ赤さかな

ラク

鬼灯は盆の迎火に見立ててこの字が充てられたが如何にも昔の灯火の色を思う。火は燃料と温度に因り色が赤、橙、紫、などに変るが鬼灯の赤色には里や祖父母を思う懐かしさがありしみじみした句。

ほおずきの風船やぶれ悔しける

めい


ほおずきを上手く鳴らせぬ子供かな

ヒロ

ホオズキを鳴らすには先ず実の種を取り出すが、これが難しい、丁寧に少しづつ出さないと口が破ける。鳴らすには舌を上手く使うのがコツ。今では古里体験などで教えている。微笑ましい句。

食卓にホオズキ並ぶ朝餉かな

オノ

一般の鬼灯は毒性だがこれは食用ホオズキか、今では改良されてゴールデンベリーなどの名がある、マンゴの香りとナッツの味がする。初秋の食卓を彩る明るい句で清々しい。

鬼灯や色の移りに似る心

ゆーみん

ホオズキは人の頬の色に似るのでこの名があるが六月頃はガクも薄緑で清々しい、盆近くなると赤くなり昔の田舎の灯を連想する。古語では赤輝血(アカガチ)や八岐大蛇の目の色に例えられる。人の心も空や山花の色に誘われる、少しの艶冶とメルヘンを思う句。

祖母の手の鬼灯赤し盆近し

しま

俳句ではほおずき市は夏の季語で鬼灯は秋の季語で赤い鬼灯をおもう。祖母が家の何処かに飾るのか手にした鬼灯も赤い、盆の近いを思うしみじみした句。

鬼灯に癒されゐたる庭の隅

マコ

鬼灯に限らず花や実などその人の好みにより見て居ると心和む物がある。心と言う字は水に浮く小舟の様なもので何かと揺れ易い、鬼灯の色に故郷など思い癒されているのか、しみじみした句。

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