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俳句集

2018年1月の句

初日

選者 桐本石見

辛くとも誰のとこにも初日かな

しま

地球は自転や公転をして太陽の恩恵を広く受けるし、毎日の太陽は草木にも人にも恵を与える。思えば、草木にも日陰や日向に育つのがありますが、同様に人間も夫々の生き方を工夫研鑽して強く在りたいものです。大自然の初日の出に人生を重ねた切々の句です。

我が夢を初日に願ふ鹿島灘

れいこ

地球は約四十六億年前に誕生したと言われ、その頃から今も太陽はあり水と土に生命をもたらした。また日本神話で天照大神が国の礎を築いたとされる様に太陽は神の象徴でもある。初日に夢を願う詠だが、鹿島灘の名も神宮の神の尊厳を彷彿する句です。

妻作る初日の如き目玉焼

ゆたか

 目玉焼きは誰にでも出来る料理だが、焼き加減には個人の好みがあって難しい。その目玉焼きが初日の様だと言うのは、妻への賛歌で目出度い新年の句です。

早起きの窓から望む初日の出

みく

犬吠埼は日本で早く初日を見れるので有名ですが、太平洋側の海辺の人は晴天なら窓からでも見える。冬は日本海は雪など荒天だが、この鹿島灘は晴れが多い。元旦の用意などで早起きして窓からの初日も女性らしい身近の実感の句です。

仰ぎ見るビルの谷間の初日かな

ゆーみん

初日は犬吠埼や鹿島灘、筑波山の峰などに見るのが神々しく思いますが、東京などではビルの谷間や屋上になり、しかも茜色ではないので趣も異なります。これも現代の初日の句といえましょう。

初日の出下津の浜の人出かな

こば

下津は鹿島神宮の東の浜で七不思議の一つの末無し川などあるが、昔から海水浴場でも知られるし、高天原の台地からの眺めも広々している。その浜で焚火などしながら初日を迎える人出で賑わう淑気の籠る句です。

カップルも初日に愛を誓ふかな

ひろ

初日を迎えるのは老若男女を問わないが、少し離れた浜辺で若い二人が初日に祈る様な姿は見ていても微笑ましい。日本では太陽は女神とされて祀られるし、女性の笑顔は太陽でもある。青春の頃が懐かしい句でもあります。

初日拝む昔は海にいま炬燵

おの

初日と言えば海か山で、近辺では犬吠埼、筑波山などで私も若い頃は出かけたが、今はこの近くの浜か家の二階などである。テレビで富士山や桂浜の初日を見ることもあり、老いの実感を思う句です。

鹿嶋野の初日に祈る老夫婦

しげ

鹿嶋には高天原の地名もあり天孫降臨の古代も思い、国譲りの使いの神や防人の出発地としても伝えが多い。その鹿嶋野に登る初日に老夫婦の祈りは何だろうか。人には諸々の祈りがあるが、老いの祈りは健康か孫子達の幸せかも。しもじみした句です。

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