2021年 7月の句
西瓜
幼子の力たらずや西瓜割り
しま
西瓜割りの起源は定かでないが、西瓜の原産地アフリカで出来を占った、または日本の居合抜きが今に伝わったとも。海水浴の楽しみの一つ、幼子が上手く打ち当てたのに割れないのも微笑ましく家族の明るい景を彷彿する句。
西瓜割り仲間の声は嘘ばかり
ワカ
キャンプや海水浴の定番の西瓜割りは仲間が左右前後を惑わすのも、空振りでの罰ゲームも楽しい。因みに、一九九一年農協が西瓜販売促進にルールを定めたと言う。距離9m15cm棒1m20cm、今はJAみちのくが距離5?7m三分間で競うとも。嘘ばかりに俳諧の面白い句です。
砂を噛む味も楽しや西瓜割り
ゆたか
海水浴の浜辺の西瓜割りか、割れて皆で食べるが少し砂が混じるのも実感の西瓜割り。今ではシートなど敷くが割れた大きさや味も話題の楽しい景の句で私も若い頃のキャンプが懐かしい。
この棒も鬼滅の刃西瓜割り
ラク
鬼滅の刃はアニメで名高いが、西瓜割りの棒もそれに倣うのは童心の思いがして楽しい。日本では劍は神聖化され草薙の劍など名刀も多い。面白い句。
下津浜カモメも見てる西瓜割り
ヒロ
下津浜は鹿島神宮の東にあり海水浴場が昔から賑わう。仲間での西瓜割りか、近くの松原に鴎が止り裾分けでも狙っているのかも。面白い句。
西瓜割り的が外れて何処までも
オノ
西瓜割りはその時の場所により距離も異なるが、浜など広い所では10mもあり方向音痴の人は大きく外れる、それも面白いが少し危ない実感の句。
目隠しは父の手ぬぐい西瓜割り
ロコ
北浦は昔は流れ海とも言われ鉾田から潮来の浪逆浦、霞ヶ浦につながる。以前は帆引き船などが漁をして寂びた景でもあった、今は白鳥の飛来地で子供にも人気の所、あやめの花を尋ねるのも旅を思う句。「継ぎはぎの帆曳きの寂びも湖の秋」石見
目隠しを少しづらして西瓜割り
れいこ
西瓜割りには目隠しをしスタート地点で左右にぐるぐる廻しをするが、隙を見て目隠しを少しずらすのもテクニック。見付かると罰ゲームなどあるが如実の面白い句。
西瓜割る子らの歓声下津浜
いるか
西瓜割りは大人も子供も楽しいが子供の方が本気でやるので割れると歓声も大きく、外れてしょげる子も又可愛い。コロナ禍も治まり下津浜の人出を期待する。